ソードのペイジはどんなカード?4つの読み方と解釈

ソードのペイジ解説 ソード解説

ソードのペイジの一般的な説明

コート(宮廷)カードの一枚、ソードのペイジは、風・思考・コミュニケーションを表す「ソード」に属する見習いの少年(ペイジ)を表していて、新しいアイデア、鋭い好奇心や警戒心などを象徴しています。

若々しいエネルギーと、世界を理解しようとする強い好奇心、知的な探求の始まりを示しており、一般的に「思考の芽生え」「問いかけ」「情報を集める」「言葉や伝達が動き出すタイミング」と意味づけられることが多いカードです。

ソードのペイジは鋭い知性と観察力を持ち、新しいアイデアや情報にすぐに飛びつきます。物事の真実や本質を見抜こうとする強い意欲がありますが、その経験はまだ浅いため、時に落ち着きがないところもあります。

ソードのペイジのカードに描かれた象徴

RWSソードのペイジ

カードに描かれた若い少年は、剣(知性を象徴)を片手に持ち、空を仰ぎ見ながら、風(思考や情報が動いていることを象徴)を感じているように見えます。

ライダー版(ウェイト=パメラ版)タロットカードの製作者であるアーサー・エドワード・ウェイトは、「しなやかで活発な人物が、剣を両手で真っ直ぐに掲げながら、素早く歩いている。険しい地を通り抜け(中略)彼は機敏に、油断なくあちこちを見渡している。今にも予期された敵が現れるかのように。」と思考や情報(ソード)の初期段階(ペイジ)が、いかに警戒心と緊張感に満ちているかを示しています。

これは、彼が安全な場所ではなく、すでに試練や障害が満ちた環境を歩いていることを教えてくれます。ソードのペイジは、漠然とした不安や妄想ではなく、特定の予想される脅威(expected enemy)に対して意識的に警戒しています。そして、すぐに動けるよう、両手で剣をしっかり握り、実戦的な攻撃や防御のための戦闘準備に入っている状態を示しています。

他のスート(ワンド、カップ、ペンタクル)とは違った警戒心や緊張感を感じるカードです。

コートカードは「重要参考人」!?

タロットの世界では、大アルカナが「運命の転機」、小アルカナ(数札)が「日常の具体的な出来事」を示します。

では、コートカード(人物札)はというと、それは、あなたの人生に関与している登場人物、または重要な情報をもたらすキーパーソンを表しています。

時にロールモデルとして、時に反面教師として、人生のヒントを与えてくれる存在の彼・彼女らは、あなたの身近にいる人物かもしれないし、また、主人公自身が黒幕だった映画のように、自分自身を象徴している場合もあります。

コートカードの4つの読み方

コートカードは、次の4つの観点から読むことができます。

① 実際の人物:周囲の特定の人
② 状況:カードのエネルギーが反映した状況
③ 成熟のレベル:エネルギーの段階(ペイジ=未熟、キング=成熟)
④ 自分の内面:あなたの本心・今の気持ち

これらの観点から、ソードのペイジを解説していきましょう。

① 身近な人物としてのソードのペイジ

このカードが人物を示すときは、知的で好奇心旺盛、口達者だが、やや経験の浅い若者を示します。以前の記事で、私はこのソードのペイジに「クールな探偵」というあだ名を付けました。

たとえば恋愛相手がこのカードで出た場合、相手は、頭の回転が速く、説明や解説するのが上手。あなたの話を聞いたり議論したりすることを楽しめるタイプになると思います。

あなたの周りにいる、新しいアイデアを出したり、話を聞いて整理したり、コミュニケーションの橋渡しが得意な若手や学生さんがいたら、それがソードのペイジの化身かもしれません。
このカードに出会った時は、そんな、少々生意気に感じる若者や後輩が、重要なアイデアをもたらすかもしれませんよ。

もし、あなたがお友達を占っている場合は、「相手の方はお話や意見交換を重視するタイプです。あなたの本心や考えを言葉にしてみると、彼(または彼女)はとても興味を持ってくれそうです。」と、焦らずに、まずはどう感じているか?どう思うか?と質問をしながらコミュニケーションをとるとよさそうです。

② 状況としてのソードのペイジ

状況としてリーディングする場合、このカードは、新しい情報が飛び交う状況、知的な挑戦、または警戒が必要な環境を示します。

たとえば、コミュニケーションが活発になり始めていて、誰かに好奇心や疑問が湧いていて、どういう人かもっと知りたいという心境です。

出会ったばかりでお互いのことをたくさん話している、LINEやメッセージが多くなってきている、といったタイミングで現れることも多いカードでしょう。

誰かを占っている時は「あなたが直面している状況は、注意深い観察と分析を必要としています。今は積極的に情報を集め、真実を見抜こうとする姿勢が重要です。ただし、不用意な発言や行動は、思わぬ誤解や軋轢を生む可能性があるため、細心の注意を払ってください」と、行動と警戒の両方を助言してあげるとよいでしょう。。

③ 成熟のレベルとしてのソードのペイジ

コートカードには、次のような成長の流れがあります。(※諸説あり)

ペイジ → ナイト → クイーン → キング

「ソードのペイジ」は、知的な探求心と真実を求める意志が生まれたばかりの初期段階を示します。思考や情報、コミュニケーションにおいて、これから形になっていく芽がある段階と言えます。

たとえば、
・アイデアは出るが、まだ結論に至っていない
・情報を集めている最中
・行動に移すのはもう少し先
など、まだ知的好奇心を満たすための学びの時期だと解釈できます。

あなたの才能は本物ですが、今はまず知識と経験を積み重ねる時期です。焦って大きな行動を起こすよりも、多くの情報に触れて、冷静に思考を研ぎ澄ますことに注力してください

④ 自分の内面としてのソードのペイジ

自分自身の内面としてのカードが出た場合、活発な思考、強い好奇心、そして少しの神経質さなどを意味してます。

あなたの内面はアイデアや疑問で満たされており、常に何かしらの新しいことを考えている状態です。知りたい、話したい、理解したいという衝動に対し、次々に疑問が浮かび、答えを探そうとしている、そんな状態かもしれません。

また、言葉にしていなかった想いや考えを、そろそろ声に出してみようとしている。頭が冴え、集中力が高い時ですが、同時に疑心暗鬼になったり、必要以上に神経質になったりする傾向があると解釈できます。この活発な思考を、建設的な学習や計画立案に活かすべき時です。

逆位置の意味としてのソードのペイジ

逆位置でこのカードが出た場合には、ペイジの持つ知的なエネルギーが無駄になったり、破壊的になったりします。

・思考が散漫で集中できない
・コミュニケーションがうまくいかない
・準備不足で行動してしまう
・誤解や無駄な争いを引き起こす可能性
・嘘、誤解、軽率な発言、情報の間違い。


浅知恵や準備不足で行動してしまうこともありますので、今は少し立ち止まって、言いたいこと・思っていることを整理してみましょう。

ソードのペイジが出たときのアドバイス

・まずは頭を整理してみましょう
・今は聞く、知る・伝えるを意識して
・疑問に思ったことは徹底的に調査
・鋭い思考を批判やゴシップに向けないように注意
・具体的なアイデア・計画を考える


情報・思考・言葉があなたの味方です。ただし、思いついたことをすぐに言う前に、一呼吸置いて。そして小さなアクション、たとえばメールを送る・資料を調べる・話を始める、を起こしてみましょう。

関連するカード

ソードのナイト:ペイジの探求・準備を行動・発信
魔術師:才能、コミュニケーション能力、新しいアイデアを生み出す力
愚者:冒険、自由な精神、新しい旅立ち(ペイジよりも無鉄砲で純粋)

ソードのペイジは、新しい思考、鋭い洞察力、そして警戒心を象徴するカードです。「情報収集」や「旅」など、他のカードと共通する部分もありますが、ソードのペイジは、知的な好奇心と、真実を探求しようとする、未熟ながらも鋭い「知る・問いかける・準備する」の入り口という側面があります。これを意識してリーディングに取り入れると、より深い理解につながると思います。

まとめ

「ソードのペイジ」は、知的な好奇心と新しい思考の始まりを告げるカードです。このカードが出た時は、あなたの探求心と分析力を最大限に活かし、新しい知識や情報を手に入れるチャンスです。ただし、逆位置では、言葉や思考が散漫になりがちなので、まずは自分の気持ちを整えることがポイントです。

占う際には、相談者の考え・伝えたいことに焦点を当て、「まずは問いを立ててみましょう」「それをどう言うかを一緒に整理しましょう」といった言葉を添えると、カードのエネルギーを活かしやすくなります。

記事作成者
占兆ユウ

【お返事タロット管理人/タロット占い師】
「なぜ、こんなに辛い思いをするのか…」 答えを探す中で、タロットカードと出会いました。タロット占いは、辛い経験を意味あるものに変え、『魂からのメッセージ』としてお返事を届けてくれます。

これまでの鑑定経験と、販売員時代に培った『人の心の本質を読み解く』スキルを活かし、あなたの『なぜ?』に寄り添います。

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