タロットカードの基本とは?
タロットカードは、1440年頃に北イタリアで初めて登場したといわれており、もともとはゲーム用として使われていたことが知られています。しかし、18世紀頃より、占いの道具として広まったといわれています。
大アルカナと小アルカナの違い
タロットカードには、大アルカナと小アルカナがあります。大アルカナは「愚者」「魔術師」「死神」など、22枚のカードで人生の大きな流れや魂の目的、避けられない運命を示しています。
一方で、小アルカナは日常の出来事や具体的な行動を示すカードといわれており、日常の選択や行動によって起こる出来事や心構えを示しています。
小アルカナは4つのスート(ソード、カップ、ワンド、ペンタクル)に分かれていて、それぞれのスートに1から10までのヌーメラルカード(数札)と、キング・クイーン・ナイト・ペイジの4枚のコートカード(人物札)が含まれています。
| ワンド(杖) | カップ(杯) | ソード(剣) | ペンタクル(硬貨) |
|---|---|---|---|
| 数札(ACE,2〜9) | |||
| キング・クイーン・ナイト・ペイジ | |||
小アルカナから学ぶ、未来を動かす小さな魔法
占いに助けて欲しいと思う時、私たちは「どうにもならないこと」に目を向けがちです。しかし、実際の私たちの未来は、日々の小さな行動や選択の積み重ねでできています。
小アルカナの力を借りて、新しい考えや習慣に気付き、未来を少しずつ良い方向へ変えていく魔法を学んでいきたいと思います。
小アルカナは「運命を変える実践のカード」
小アルカナのカードは、日常生活のさまざまな場面に対応しています。例えば、
・ワンド:情熱や行動力
・カップ:感情や人間関係
・ソード:思考や決断
・ペンタクル:仕事やお金
これらのカードは、私たちが「どう行動するか」「どんな気持ちで過ごすか」を示唆し、現実的なアドバイスをくれます。つまり、小アルカナは「なんとかなる」を叶える実践のカードなのだと思います。
小アルカナの「四元素」に宿る行動原理
小アルカナはワンド=火/カップ=水/ソード=風/ペンタクル=地の四元素をもとに構成されています。これは単なる記号ではなく、人が現実的に動くときの「4つの行動原理」を象徴しています。
●火(ワンド)|意志が動かす
情熱・直感・衝動・行動力。「やりたい!」という内側から湧くエネルギー。計画より“始めること”が先に来る。
まず火をつける→走り出すという行動原理。
●水(カップ)|感情が動かす
共感・愛情・イメージ・心の満ち欠け。心が満たされるかどうかで動く。人間関係や「好き」の感覚が原動力。
心が動く→人とつながることが行動原理。
●風(ソード)|思考が動かす
分析・判断・コミュニケーション・真理の探求。頭で理解し、スッキリしないと動けないタイプ。
情報・言葉・決断が変化を生む。
行動原理は、考える→言葉にする→決断する。
●地(ペンタクル)|現実感が動かす
物質・お金・仕事・習慣・結果。ゆっくりだが、積み重ねることで確実に変わる。
安定や実利がエネルギー源になる。
行動原理は、日々の積み重ね→実る
◎四元素は「人が現実をどう動かすか」の違い
同じ“1(エース)”でも、
・火なら行動の始まり
・水なら気持ちの始まり
・風なら考えの始まり
・地なら現実づくりの始まり
といったように、元素(エレメント)によって「人生のどこが動くのか」が変わります。
小アルカナは、数字(物語の流れ)×四元素(行動原理)で読むことで、その状況の“どのエネルギーが働いているのか”をより立体的に理解できます。
●行動原理をもっと深く知りたいなら
「ワンド=やれます、できます、やりたいです!」のように、日常の言葉で言語化する記事を作成し、各スートの持つエネルギーを掘り下げて解説しています。、あなたの日常を動かすエネルギーの正体を確認してみてください。
▶[【関連記事】タロットカードのスートが持つエネルギーを簡単に言語化してみました]
数字が語る「物語」:小アルカナの数秘術
小アルカナの「1〜10」は、単なる数字の並びではありません。古代の人々は数字そのものを「法則の象徴」として扱い、そこに宇宙のリズムと心の成長のプロセスを読み取りました。
1(エース)|はじまり・純粋な種
四元素それぞれの「最初の衝動」。可能性の種であり、まだ形はないエネルギーは最も純度が高い。「ここからすべてが始まる」。
2|分岐・調整・調和
1が分かれて2になる。相手・状況・心の揺れなど、対立と調整がテーマ。「選ぶ・比較する・均衡を探す」状態。
3|発展・創造・流れが動く
1と2が融合し、はじめて「増える・生まれる」。協力・成長・アイデアなど動きが生まれる段階。「芽が出て、伸び始める」。
4|安定・定着・枠組み
形になる・守る・固める。安定は心地よいが、逆に停滞も招く。「土台ができる・固定化される」。
5|変化・試練・揺さぶり
4の安定に対する“障害”。外圧・混乱・葛藤・チャレンジが起きる。「次の成長のための大きな揺れ」。
6|平和・回復・流れが再び整う
5の混乱を越え、再び調和が戻る段階。協力関係・救済・歩み寄り・美しさ。「バランスが整い、視界がひらける」。
7|意志・挑戦・突破
流れに任せるだけでは突破できず、自分の意志・努力・集中が必要になる。「とにかく越えるべ「壁がある数字」。
8|力・深い理解・精度
状況をコントロールし、能力を熟練させる段階。仕組み・努力・継続・力の使い方などがテーマ。「流れを使いこなす」。
9|到達・神秘性・成熟
頂上が見え、手応えがある。同時に、最後の踏ん張りや負担も出る。「もうすぐ終わるが、まだ終わってはいない」。
10|結果・終わりと再スタート
1〜9のサイクルの総まとめ。到達・完了・転回点。
そして再び1へつながる「次の章の扉」。
アーサー・エドワード・ウェイトの言葉
西洋魔術結社、黄金の夜明け団の解釈等に基づいて、パメラ・コールマン・スミスに絵を依頼して作られたタロットカードがウェイト版タロット(ライダー版、ライダー=ウェイト版)です。

パメラのイラストを再評価して、ライダー・ウェイト・スミス版とも呼ばれています。
1910年頃にウェイトが発売した著書『The Pictorial Key to the Tarot』の中で、ウェイトは小アルカナのことを、
They were, in a word, adornments, and as such they did nothing to raise the significance of the Lesser Arcana to the plane of the Trumps Major; moreover, such variations are exceedingly few.
「それら(小アルカナ)は一言で言えば装飾品であり、その重要性を「大アルカナ」のレベルまで高めるものではなかった」
This notwithstanding, there are vague rumours concerning a higher meaning in the minor cards, but nothing has so far transpired, even within the sphere of prudence which belongs to the most occult circles; these, it is true have certain variants in respect of divinatory values, but I have not heard that in practice they offer better results.
「それにもかかわらず、(小アルカナ)に高い意味があるという漠然とした噂もあるが、最も神秘的なサークルに属する階級内でさえ、今のところ何も明らかになっていない。これらには、占いの価値に関して特定のバリエーションがあることは事実だが、実際により良い結果をもたらすという話は聞いたことがない」
と、小アルカナについて否定的な話をしています。

一貫して小アルカナに対する熱量が小さい!
ですが後半の部分で、
When the pictures in the present case go beyond the conventional meanings they should be taken as hints of possible developments along the same lines; and this is one of the reasons why the pictorial devices here attached to the four denaries will prove a great help to intuition.
「絵がこれまでの意味を超えている場合、発展のヒントとして捉えられるべきである。そして、これこそが(小アルカナの)絵的な仕掛けが直感にとって大きな助けとなる理由の一つである」
とも述べ、
The mere numerical powers and bare words of the meanings are insufficient by themselves; but the pictures are like doors which open into unexpected chambers, or like a turn in the open road with a wide prospect beyond.
単なる数字の力や言葉の意味だけでは不十分だが、この絵というものは、思いがけない部屋に通じるドアのようなものである。あるいは広く開けた道の手前の曲がり角のようなもの、ともいえる」
とも述べています。つまりパメラによってデザインされた小アルカナの絵柄には、固定された意味だけではなく、直感的な洞察を助け、今とは違う世界に導く可能性があると言っています。
『小さな魔法』のスキル化:ウェイトの洞察を「技術」へ
先ほど引用したように、アーサー・E・ウェイトは「小アルカナは装飾品にすぎない」と述べた一方で、パメラ・コールマン・スミスが描いた絵柄には、「思いがけない部屋に通じるドア」のように、固定された意味を超えた直感的な洞察を助ける力があることを認めていました。
これは、小アルカナの絵柄こそが、私たちが日常の「現実」を変えるためのヒントに満ちている、ということを示唆しているのです。
●小アルカナは「できること」のカードである
大アルカナが人生の普遍的なテーマを語るのに対し、小アルカナはもっと身近で具体的な行動レベルを扱っています。だからこそ、その一枚一枚に「現実をうまく進めるためのスキル」としての価値が眠っているのです。
私たちは、小アルカナを単なる「出来事の予告」ではなく、運命を切り拓くための「小さな魔法」の図鑑として読み解きます。
たとえば、
ワンドの3は、従来「展望」「長期計画」という解説ですが、当サイトでは【時間と心の使い分けの魔法】として、「心は何通りあっても良い」という自由さを受け入れ、最も理想的な時間の使い方を提案しています。
ペンタクルの7は、一般的に「停滞」「不満」を表しますが、当サイトでは、【自己基準を持つ魔法】として、「今、何と比べてる?」と自分に問いかけ、他人基準の落胆から抜け出す知恵を提案しています。
ソードの5では、「敗北」「喪失感」という解釈から、【戦略的な受け入れの魔法】として、「自分の挫折ポイントを知る」ことで、完璧ではない自分を認め、事前にリスクを回避できるような対策を提案しています。
このように、小アルカナは「出来事の予告」だけではなく、日常をうまく進めるための「小さな魔法」としてリーディングしています。
心には運命は変える力がある
タロットは、未来を予言するためだけのものではなく、むしろ「どんな行動をすれば、より良い未来をつくれるか」を教えてくれるものだと思います。
「自分にできることは何か?」と問いかけながら、小アルカナのメッセージを受け取ることで、日常の選択が変わり、結果的に運命が良い方向へと動いていきます。
小アルカナの教えを活かして、運命を味方につけよう!
例えば、あなたが人間関係に悩んでいるとします。そのとき、カップのカードが出たなら「もっと自分の感情を大切にしよう」というサインを受け取るかもしれませし、それがもしソードのカードなら「冷静に考えて、必要な距離を取ろう」というメッセージかを伝えているのかもしれません。
小アルカナを通じて自分の未来を少しずつ明るく変えていく。その小さな魔法を、ぜひ日常に取り入れてみてください。具体的な各カードの『小さな魔法』の解説と一覧は、以下のページでまとめています。
[小アルカナ全カードの「小さな魔法」解説と一覧はこちら(78枚解説一覧ページ)]

