ソードの7が象徴するキーワード
正位置:駆け引き、裏切り、策略、戦略的行動
逆位置:警戒心、良心、後悔、ペテン師症候群
ソードの7の解説・解釈
「ソードの7」のカードには、5 本の剣を両手に持ち、テントが設営された場所からこっそり逃げ出す男が描かれています。彼は、2本の剣が地面にまっすぐに刺さっている後ろを振り返っています。「してやったり」というような不敵な笑みを浮かべ、彼の企みは成功していることを示しています。
このカードは、不正行為、窃盗、強盗、詐欺など、良心の欠如を表すこともあります。
ソードの7から学ぶ【ぶっとび考察】

タロットカードの大アルカナは運命や転機、人生で避けられない出来事や重要な学び、精神的成長など大きなテーマや課題を象徴し、小アルカナは日常の小さな選択や小さな出来事など現実的な人間関係や課題を象徴しているといわれています。
だからこそ小アルカナの1枚1枚を大切に読み解き、日常に潜む小さな気づきを大切にしたいと感じます。
私が小アルカナ「ソードの7」から学んだ、ぶっとんだ「毎日にそっと寄り添う、小さな魔法」をお伝えします。
ソードの7から学ぶべき「賢さ」とは?
ソードの7のカードは、策略やずる賢さを象徴すると言われています。このカードの絵の中の、そっと剣を持ち去る人物は、「こっそりと何かをする」「抜け道を探す」といった意味を象徴しています。だからといってこのカードにならって「ずる賢さ」ばかりを追求してしまうと、かえって信頼を失い自分の首を絞めることにもなってしまいます。
接客・販売の現場でよく見聞きしたのが、「後輩の売上を取る先輩」の話。後輩が接客してお会計をしようとしている時、レジの前にいるお客様と面識のある先輩が、「あら、お久しぶりです」なんてお客様に声をかけ、「あとはいいわよ」と後輩を引き離し、たどたどしくお客様と話をしながらレジを打ち、その売上をまるごと自分につけたりします。
時間をかけて接客した後輩には、「あれは私の常連さんだから」と嘘かホントか確認の取れないこと言って、自分の売上をあげようとする、ノルマのある販売・接客業では、大なり小なりこのようなことはよく起こると思います。

販売員あるあるですね。
そういった先輩(マネージャーとか店長の場合もあり)の場合、スタッフの信用を失い、小さなミスがあっても誰も指摘してあげなくなったり、仲間からサポートされずに大きなトラブルに見舞われてしまう、なんてことにもなりかねません。
戦略的素直のススメ
では、賢く物事を進めながらも誰からも信頼を損なわない方法とは何でしょうか。
それは、私がソードの7から教えられた「戦略的な素直さ」だと思います。
素直さと聞くと、単に正直でいることを指すように思えますが、ここで言う素直さは「相手の心を開くための戦略」としての素直さです。
例えば、仕事でミスをしたときに、言い訳せず素直に自分のミスを認めることは、結果的に信頼を得る戦略になります。そのミスを隠そうと余計な嘘をついてしまうと、その嘘がバレたときに信用を失い、評価が下がってしまいます。自分にとって分が悪い情報でも誤魔化さず素直に話していると、「誠実な人」として、いつのまにか信頼を得ていくことになります。
戦略的素直さとは「心を許すこと」ではなく「少しだけ心を見せること」
しかし、素直でいることは、必ずしも心を許すことを意味しません。あくまでも、ソードの7のように、戦略として客観的に見ていたほうがいいと思います。良い感情も悪い感情もすべてさらけ出してしまうのは、時に自分を不利な立場に追い込むこともあります。適切な場面で適度に本音を伝えることが信頼関係を築くことにつながります。
例えば、上司や先輩に自分の悩みや弱みを何でもかんでも話してしまうと、誤解を生んだり、話の内容によっては、信用を損なったりすることもあります。対人関係において「何でも言える関係」が理想とは限りません。相手にとって負担にならない範囲で本音を共有することで、安心感や共感を生むことができますし、時には、言わなくていい話をしない、ということも、人間関係を円滑にする鍵になるのです。
戦略的な素直さとは、状況に応じて少しだけ心を共有することだと思います。
戦略的な素直さで人間関係を円滑に
このように、ソードの7が示す「賢さ」や「策略」を発揮する方法のひとつとして、「あえて素直になること」が関係を円滑にし、信頼を築くことがでる術なのだと感じます。駆け引きや策略とは「偽ること」や「隠すこと」「ごまかすこと」だけではなく、あえて正直な部分を見せることで得られるものも多いのだと思います。

良い営業マンは、商品やサービスの「デメリット」をちゃんと説明しよるばい!
素直であることは、ただ無防備になることではなく、自分を守りながら適切に心を見せる技術だと思います。正直さと賢さをバランスよく使い分けることで、信頼関係を築きながらも、自分自身を大切にできるのではないでしょうか。
小アルカナから学ぶ【未来を変える、小さな魔法】
小アルカナは、日常生活や具体的な状況を象徴するカードだからこそ、私たちの身近な出来事や感情に深く寄り添ってくれる存在だと思います。
派手さや目を引く象徴性では大アルカナに譲る部分があるかもしれませんが、小アルカナの中に隠された、私たちの日々の選択や課題を丁寧にリーディングすることで、その中に秘められたメッセージや可能性を見つけることができると信じています。
私もこれまで、悩みを相談して「大丈夫だよ」や「なんとかなるよ」と言ってもらうと、その瞬間は心の支えになることがありました。しかし、具体的にどう行動すればいいのかは分からず、結局は立ち止まったままでいる自分に気づくことも多くありました。そんな中で、タロットカードの世界の解釈に触れ、少しずつ楽に生きられるような考えが出来るようになりました。
不思議なことに、考え方を変えることで私たちの運命も大きく変わります。
無理なく自分らしい見せ方や立ち振舞いを知ることで、自然と人が寄ってきたり、運が良くなることもあります。どんな困難があっても、無理をせず「大丈夫、なんとかなる」と思えるようになる。それこそが、まさに「日常をやさしく変える小さな魔力」です。そんな技術をお伝えしたいと思っています。
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