【ペンタクルの6】ドライに親切を巡らせる

ペンタクル6の開運解説 小アルカナの世界

ペンタクルの6が象徴するキーワード

正位置:ギブアンドテイク、対等、平等、慈善

逆位置:不平等、貪欲、打算、不満

ペンタクルの6の解説・解釈

ペンタクルの6は、赤いローブを着た裕福そうな人物が(左手に公平さと平等を表すバランスの取れた天秤を持ちながら)足元にひざまずく2人の人物にコインを配っている様子が描かれています。

ペンタクルの6は、与えることと受け取ることのカードです。このカードは、他人に与えることができるほどの安全な立場や経済的な安定や、寛大さを受け取ること、必要な援助を受けることも同時に語っているのです。

人は、時には与える側であり、時には受け取る側になる。これは人生の継続的サイクルであり、このカードは、バランスがいつでも変化する可能性があることを伝えています。

ペンタクルの6から学ぶ【ぶっとび考察】

ペンタクルの6イメージ

タロットカードの大アルカナは運命や転機、人生で避けられない出来事や重要な学び、精神的成長など大きなテーマや課題を象徴し、小アルカナは日常の小さな選択や小さな出来事など現実的な人間関係や課題を象徴しているといわれています。

だからこそ小アルカナの1枚1枚を大切に読み解き、日常に潜む小さな気づきを大切にしたいと感じます。

私が小アルカナ「ペンタクルの6」から学んだ、ぶっとんだ「毎日にそっと寄り添う、小さな魔法」をお伝えします。

ペンタクル6が表す「相互関係」

ペンタクル6は、分かち合いや支援を象徴するカードです。このカードの絵は、裕福な人物が困っている人に施しをしているような姿に見えます。

権力者が自ら心付けを渡しているのか、何か依頼していた物の対価を支払っているのかは分かりませんが、この図案は、お互いに必要なもので満たされるような相互関係にあることを表しているようです。

遺伝子は「自分のコピー」を残すために動く

『利己的な遺伝子』を著されたリチャード・ドーキンス氏は、「生物は遺伝子を運ぶ乗り物のようなもの」と述べられています。この本では、遺伝子が自己複製(自分の遺伝子のコピーを作ること)を最優先にしていることが説明されており、それにより私たちの行動の多くが決定されるという考え方が示されています。

私たちの体は、遺伝子が生き残るために作り出したシステムを基に、自分のコピーを増やすためのあらゆる方法を試みます。そのために、時には利己的に、時には利他的に振る舞うことがあるのです。

たとえば、家族や仲間を助けることで、間接的に自分の遺伝子を存続させようとする「血縁選択」と呼ばれる仕組みがあります。これは、親や兄弟、親戚を助けることで、自分と同じ遺伝子を持つ個体が生き延びやすくし、直接の血縁がない他人の場合も、協力し合うことで社会の中で守られ、結果的に自分の生存確率を高めるための「遺伝子」の戦略だと言うのです。

ドライな親切を続けよう

社会の中には、ペンタクル6のように権力者や困窮している人など、さまざまな立場の人がいますが、どのような状況であれ、人はそれぞれの事情を抱えて生きています。

だからこそ、あまり戦略的に考えすぎず、人に親切にしていくことが大切なのだと思います。

してあげた、してもらった、という感情ももちろん大事ですが、自分が困っていない範囲では、見返りを求めず、ある意味ドライに親切をすることも長い目で見れば自分のためになるのだと思います。

ペンタクル6の情けは人の為ならず

情けをかける、というとあまりよく聞こえないかもしれませんが、それは決して相手を下にみたり哀れんだりすることではありません。ペンタクル6のカードが示す「分かち合い」は、実は私たちの遺伝子が生存戦略として選んできた行動のひとつなのかもしれません。他人を助けることは、長い目で見れば自分にとってもプラスになるのです。

「情けは人の為ならず」という言葉の通り、人に優しく親切にすることは、巡り巡って自分自身の未来をより良いものにする小さな魔法なのだと思います。

小アルカナから学ぶ【未来を変える、小さな魔法】

小アルカナは、日常生活や具体的な状況を象徴するカードだからこそ、私たちの身近な出来事や感情に深く寄り添ってくれる存在だと思います。

派手さや目を引く象徴性では大アルカナに譲る部分があるかもしれませんが、小アルカナの中に隠された、私たちの日々の選択や課題を丁寧にリーディングすることで、その中に秘められたメッセージや可能性を見つけることができると信じています。

私もこれまで、悩みを相談して「大丈夫だよ」や「なんとかなるよ」と言ってもらうと、その瞬間は心の支えになることがありました。しかし、具体的にどう行動すればいいのかは分からず、結局は立ち止まったままでいる自分に気づくことも多くありました。そんな中で、タロットカードの世界の解釈に触れ、少しずつ楽に生きられるような考えが出来るようになりました。

不思議なことに、考え方を変えることで私たちの運命も大きく変わります。

無理なく自分らしい見せ方や立ち振舞いを知ることで、自然と人が寄ってきたり、運が良くなることもあります。どんな困難があっても、無理をせず「大丈夫、なんとかなる」と思えるようになる。それこそが、まさに「日常をやさしく変える小さな魔力」です。そんな技術をお伝えしたいと思っています。

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