【ソードの3】チクチク言葉の対処方を考える

ソードの3の開運解説 小アルカナの世界

ソードの3が象徴するキーワード

正位置:悲しみ、感情的な痛み、争い、別れ

逆位置:衝撃、取り乱す、楽観、拒絶

ソードの3の解説・解釈

「ソードの3」は、ハートに突き刺さる剣が象徴するように、心の痛みや悲しみを表すカードとして知られています。3本の剣で突き刺された心臓は、言葉や行動、意図によって引き起こされる感情的・身体的な痛みを象徴しています。背景にはその痛みを強調するように暗い雲が立ち込めていますが、嵐の雲も時間がたてばやがて晴れるように、今感じている苦しみや悲しみも、いずれ消えていくという希望をも示しているカードでもあります。

この痛みをただ感じるだけでなく、その正体を冷静に見つめることが、次のステップへとつながる鍵となります。

「どんな剣が刺さり、どんな感情を引き起こしているのか?」
この問いかけを通じて、私たちは自分の心を悩ませている要因を具体的に掘り下げることができます。

ソードの3から学ぶ【ぶっとび考察】

ソードの3イメージ

タロットカードの大アルカナは運命や転機、人生で避けられない出来事や重要な学び、精神的成長など大きなテーマや課題を象徴し、小アルカナは日常の小さな選択や小さな出来事など現実的な人間関係や課題を象徴しているといわれています。

だからこそ小アルカナの1枚1枚を大切に読み解き、日常に潜む小さな気づきを大切にしたいと感じます。

私が小アルカナ「ソードの3」から学んだ、ぶっとんだ「毎日にそっと寄り添う、小さな魔法」をお伝えします。

ハートに刺さった痛みを分解してみる

「仕事が辛い」「学校が辛い」といった漠然とした悩みには、いくつもの要因が隠れています。
例えば、

  • 人間関係のトラブル…同僚や上司、友人との関係がうまくいかないことからくるストレス。
  • 成果への不安…「きちんとできるだろうか」という自己評価の不安やプレッシャー。
  • 自己実現へのフラストレーション…「好きなことができない」「やりたいことが制限されている」という怒り。

このようにまず、この漠然とした「辛い」という感覚を細分化することで、自分が具体的に何に悩まされているのかが見えてきます。

痛みを数値化する

次にそれぞれの要因について、感じている痛みや不安を数値化してみます。たとえば、10段階評価を用いると分かりやすいでしょう。

  • 人間関係のストレス: 8/10
  • 成果への不安: 6/10
  • 自己実現へのフラストレーション: 9/10

このようにリスト化し数値をつけることで、自分がどの部分で最も大きなストレスを感じているかを把握できます。これにより、どこから対処すればよいのかが明確になります。
私が怪我をして入院した時、リハビリの最中、「過去に一番痛いときが10とすると、今の痛みはどのくらいですか?」とよく聞かれました。自分の今の痛みを10段階で評価することで痛みと冷静に向き合えたような気もします。

一つずつ取り組む

「不安や悩みが大群で押し寄せてくるように感じる」とき、重要なのは、三本の剣を一気に抜くのではなく、ひとつずつ、それらの解決に取り組むことが重要となります。

この考え方は、大剣豪・宮本武蔵が『五輪の書』火の巻「かどにさわるという事」の中で語った教えにも通じます。武蔵は次のように記しています。

大分の兵法にしても敵の人数を見てはり出強き所の角にあたりて其利を得べし角のめるに随ひ惣もみなめる心有其める内にもかどかどに心得て勝利を受る事肝要也

これは、「大勢での合戦の場合も、敵の人数を知り、強く張り出した部分の角っこを攻めてその利を得なさい」という意味です。たとえば、漠然とした不安を細分化して、三つの悩みを書き出した場合、一番心に刺さって痛い部分を少しずつ解決していく、もしくは一番簡単に解決できる問題から片付けていく、という方法がこれに当たります。

ソードの3は、痛みを感じること自体を否定しているわけではないと思います。それは必要な感情であり、避けるべきではないことをも示唆しています。しかし、その痛みをそのままにしておくのではなく、細分化し、数値化し、対処していくことをおすすめしています。

トゲトゲなものに出会った時の3つの約束

人生の中で、他人の悪意や意地悪なチクチク言葉、嫌な出来事に直面することは避けられません。そんなトゲトゲに心が刺さりそうなとき、つい自分も意地悪な気持ちになってしまいそうなときに思い出してほしい「3つの約束」をご紹介します。

ドライに事実だけを考える

むっかむかしていることを友人に話したら、「それって相手に舌打ちされただけだよね?」と案外小さなことをいつまでも引きずっていた自分に気がつくことがあります。

感情に流されそうになったら、冷静にその状況を「事実」としてだけ捉えてみましょう。悪意ある言葉や態度を受け取ったとき、相手の感情や意図を推測するよりも、起こった現象だけに目を向け、紙に書き出したりしてみると、少し冷静になることができます。

立ち向かわず、逃げる

必要以上に戦うことはありません。斎藤一人さんの言葉に、「自分の正面から猛スピードの新幹線が向かってきても、横に一歩だけ、ひょいと避ければ、当たらないでしょ?」というものがあります。この発想を心に留めましょう。無理に相手に説明しようとしない、理解してもらうことを求めない。戦わず、物理的にも心理的にも距離を取る。自分の心の平和を守るためには、逃げることも立派な選択です。

3.神様からのプレゼントだと思う

辛い状況を、神様が送ってくれた「刺客」だと考えてみましょう。店員さんみんなが態度の悪いお店に入ってしまった時なんかも、神様が用意した「反面教師の展示会場」だと思うのです。嫌な態度や言葉を見るたびに、「人の気分を害する態度の見本」を観察していると思い、「こうならないようにしよう」と未来の自分に役立てる。そんな視点を持つと、嫌な経験も無駄ではなくなり、心が少し軽くなるかもしれません。

おわりに

人生のトゲトゲに出会ったときに大切なのは、自分を守りながらも、そこから何かを学べることはないかと考えることではないでしょうか。感情に支配されず、冷静に、そして柔軟に対応することで、嫌な出来事も人生の糧に変えることができるでしょう。

小アルカナから学ぶ【未来を変える、小さな魔法】

小アルカナは、日常生活や具体的な状況を象徴するカードだからこそ、私たちの身近な出来事や感情に深く寄り添ってくれる存在だと思います。

派手さや目を引く象徴性では大アルカナに譲る部分があるかもしれませんが、小アルカナの中に隠された、私たちの日々の選択や課題を丁寧にリーディングすることで、その中に秘められたメッセージや可能性を見つけることができると信じています。

私もこれまで、悩みを相談して「大丈夫だよ」や「なんとかなるよ」と言ってもらうと、その瞬間は心の支えになることがありました。しかし、具体的にどう行動すればいいのかは分からず、結局は立ち止まったままでいる自分に気づくことも多くありました。そんな中で、タロットカードの世界の解釈に触れ、少しずつ楽に生きられるような考えが出来るようになりました。

不思議なことに、考え方を変えることで私たちの運命も大きく変わります。

無理なく自分らしい見せ方や立ち振舞いを知ることで、自然と人が寄ってきたり、運が良くなることもあります。どんな困難があっても、無理をせず「大丈夫、なんとかなる」と思えるようになる。それこそが、まさに「日常をやさしく変える小さな魔力」です。そんな技術をお伝えしたいと思っています。

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