ペンタクルの8が象徴するキーワード
正位置:修行、習熟、専門知識、責任
逆位置:手抜き、野心の欠如、完璧主義、平凡
ペンタクルの8の解説・解釈
ペンタクルの8のカードは、8枚の金貨にペンタクルの形を慎重に刻んでいる若い男性が描かれています。このカードは、自分の仕事や作業に没頭し、夢中になっている状態を象徴しています。背景には小さな町が見えますが、自分が集中できる雑音の入らない場所で作業することを選んでいるようです。
これは、邪魔なものからうまく切り離され、目の前のことに専念している瞬間にあることを示しています。没頭してひとつひとつ丁寧に作り込むことで、スキルを向上させ、達人の域まで目指しているのかもしれません。
ペンタクルの8から学ぶ【ぶっとび考察】

タロットカードの大アルカナは運命や転機、人生で避けられない出来事や重要な学び、精神的成長など大きなテーマや課題を象徴し、小アルカナは日常の小さな選択や小さな出来事など現実的な人間関係や課題を象徴しているといわれています。
だからこそ小アルカナの1枚1枚を大切に読み解き、日常に潜む小さな気づきを大切にしたいと感じます。
私が小アルカナ「ペンタクルの8」から学んだ、ぶっとんだ「毎日にそっと寄り添う、小さな魔法」をお伝えします。
「ペンタクルの8」が教えてくれること

みなさま、こんにちは!
日常を好転させるタロット占いをしていますユウと申します。今日は、小アルカナの中で「努力と熟練」を表すカード、ペンタクルの8をテーマに、「小アルカナの知恵を実践する」ということについて一緒に考えていきたいと思います。
この「ペンタクルの8」のカードには、一生懸命に作業を続ける職人の姿が描かれています。このカードが示すのは、努力を積み重ねることの大切さだと感じます。しかし、ただどんなに頑張っていても、すぐに成果が出ないこともたくさんありますよね。
ここから、少し視点を変えて、「焦らず機を待つ」という話をしたいと思います。待つ、といってもペンタクルの8から感じるのは、「果報を寝て待つ」ではなく、「人事を尽くして天命を待つ」の“人事を尽くして(人として出来る限りのことをやって)”というエネルギーのような気がしています。
機が来なくても努力を続ける
では、どうすれば上手にタイミングを待つことができるようになるのでしょうか?
それは、普段から意識的に「努力を怠らない」練習を積むことだと私は思います。ですので、個人的にじっくり努力ができる助けになった先人の言葉や例を3つほどご紹介します。
ガンジーの言葉に学ぶ「努力と時間」
インドの指導者であったマハトマ・ガンジーは、「明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい」という言葉を残しました(諸説あります)。これは、一日一日を全力で生きながらも、長い目で学び続けることの大切さを説いています。
「自分が今できることを全力でやる」、そのことを間違っていないんだと強く信じることが、明日への希望につながっていくと思います。
90歳で英会話を学んだ和尚の話
怪談和尚・三木大雲さんのお話されてる動画を見た時、三木さんのお師匠さんは90歳になってから英会話を学び始めたといいう話をされていました。三木さんがお師匠さんに理由を尋ねられると、「来世に海外旅行できるように勉強しておく」というふうに答えられたそうです。
この話を聞いて、学ぶことに年齢の制限はなく、「今さら始めても遅い」と思ってしまうことはは、短期的な視点にとらわれているのだと思い知らされました。
たとえすぐに成果が出なくても(仏教の世界には輪廻転生という考えがあるので、今世で学んだことは来世に持ち越せるらしいです!)、長い目で見れば必ず役に立つ時がきます。ペンタクルの8に出会った時は、目の前の課題にコツコツ取り組むことで、未来の自分を助けることになるのです。
芭蕉も用いた「夏炉冬扇」
「夏炉冬扇(かろとうせん)」という言葉があります。これは「夏のいろり、冬の扇子」という意味で、今は必要のないもの、のことを表現しています。
俳人、松尾芭蕉も、「風雅(俳諧)は夏炉冬扇のごとし」、つまり自分のやっている俳句を「世の中のなんの役にも立たないもの」と言っていたようです。
しかし、300年以上過ぎた今も、芭蕉の句を愛し、色褪せない言葉や表現に感銘を受ける人は多くいます。この言葉の本当の意味は、夏がくれば扇子の涼しさ、冬がくれば囲炉裏の暖かさを、喉から手が出るほど求める時が来る、ということにあるのかもしれません。
すぐに報われなくても、その努力は未来の自分を助ける
ペンタクル8の示すような努力を重ねても、今はまだ結果が出ていないのかもしれません。でも、その努力が無駄になるわけではなく、ふさわしい時期が来れば大きな力になります。だからこそ、「頑張ってるという自信があるなら、焦らずに機を待つ」ことが大切なのだと思います。
ペンタクルの8は、「焦らず、淡々と取り組むことが大切」と教えてくれます。結果が出るまでに時間がかかることもありますが、その過程で身につけた技術や知識は、決して無駄にはなりません。
ガンジーの言葉(諸説あり)、90歳からの学び、夏炉冬扇の教え——どれも「長い目で見ることの大切さ」を伝えています。もし今、思うようにいかなくても、自分の努力を信じて、その時が来るのを待ちましょう。
この記事が、日常を好転させ、今までとは違う新しい世界を広げるきっかけとなれば幸いです。
小アルカナから学ぶ【未来を変える、小さな魔法】
小アルカナは、日常生活や具体的な状況を象徴するカードだからこそ、私たちの身近な出来事や感情に深く寄り添ってくれる存在だと思います。
派手さや目を引く象徴性では大アルカナに譲る部分があるかもしれませんが、小アルカナの中に隠された、私たちの日々の選択や課題を丁寧にリーディングすることで、その中に秘められたメッセージや可能性を見つけることができると信じています。
私もこれまで、悩みを相談して「大丈夫だよ」や「なんとかなるよ」と言ってもらうと、その瞬間は心の支えになることがありました。しかし、具体的にどう行動すればいいのかは分からず、結局は立ち止まったままでいる自分に気づくことも多くありました。そんな中で、タロットカードの世界の解釈に触れ、少しずつ楽に生きられるような考えが出来るようになりました。
不思議なことに、考え方を変えることで私たちの運命も大きく変わります。
無理なく自分らしい見せ方や立ち振舞いを知ることで、自然と人が寄ってきたり、運が良くなることもあります。どんな困難があっても、無理をせず「大丈夫、なんとかなる」と思えるようになる。それこそが、まさに「日常をやさしく変える小さな魔力」です。そんな技術をお伝えしたいと思っています。
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