【世界の意味】正位置・逆位置の解釈とキーワード解説

タロットカード世界の意味・解説 大アルカナ解説

タロットカード『21.世界』の物語

世界のカードのイラストは、完成、達成、統合、新たな始まりといった、人間の普遍的なテーマを象徴的に表現しています。カードの中央に描かれた女性(または両性具有の存在)は、踊るような、祝福するような優雅なポーズで、内なる平和や喜び、達成感を示しています。彼女は宇宙との一体感、自己実現、魂の完成を表し、2本の杖は二極化したものの統合を示唆します。

彼女を取り囲む楕円形の月桂樹のリースは、永遠、サイクル、完全性を象徴し、成功、勝利、達成を表します。また、物質世界と精神世界の統合を暗示しています。

ライダー版タロットカード-世界

背景の穏やかで調和のとれた色彩は、平和、調和、安定を象徴していて、リースの四隅に配された天使、鷲、雄牛、獅子は、黙示録とエゼキエル書における”四つの生き物のようなもの”を表しています。また、4という数字や性質から、神の名を指す聖四文字(テトラグラマトン)や、四大元素(風、水、地、火)を象徴し、宇宙全体の調和、バランス、統合を表します。これらは異なる視点から世界の完成を祝福しているとも解釈されています。

ライダー版(ウェイト=パメラ版)タロットカードの製作者であるアーサー・エドワード・ウェイトは、世界のカードのことを、“それはまた、宇宙の完成と終焉、その中にある秘密、神の中に我が身を理解したときの宇宙の歓喜を表している。”と説明していて、カード全体としての、内なる世界と外側の世界の調和がもたらす、究極の満足感と達成感を象徴しています。このカードの持つ、一つのサイクルの完成、目標達成、自己実現を表し、宇宙との一体感、内なる平和、新たな始まりへの準備などのキーワードを意味しています。

正位置のキーワードから連想する

世界のカードが正位置の場合、
完了、達成、充足感、帰属意識、完全性、調和、などを象徴しています。

タロットカードの「世界」は、大アルカナの最後に位置するカードであり、完成、達成、統合、そして新たな始まりを象徴しています。このカードは、私たちが人生のサイクルの中で、目標を達成し、内なる平和を見つけ、そして次の段階へと進む準備ができたことを示しています。過去の経験を活かし、新たな目標に向かって進む準備が整い、未来への可能性が広がる時期に出会うカードです。

カラフル三角仕切り

正位置の世界のカードの占い解釈例

金運を占っていた場合

経済的な安定が訪れる暗示。長期的な目標を持つことでさらなる発展が期待できる。

恋愛(相手の気持ち)の占い結果

理想的な関係が築ける時期。結婚や大きな決断にも最適。

人間関係の占い結果

周囲との調和が取れ、満足感を得られる時期。信頼関係が深まる。

仕事運を占っていた場合

努力が実を結び、成果が認められる瞬間。成功と達成感を味わう時。

YES・NO

イエスかノーかで判断すると….
YESでしょう
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逆位置のキーワードから連想する

世界のカードが逆位置の場合は、
完結性の欠如、達成感の欠如、不完全感、空虚感、という意味になります。

タロットカード「世界」の逆位置があなたの前に現れたということは、あなたが今、達成や完成に向けて努力していることが、何らかの理由で停滞したり、未完成のまま終わってしまう可能性を示唆しています。ですが、今こそ、現状を見直し、改善策を考えるときでもあります。焦らず一歩ずつ進み、周囲と協力しながら、完璧を求めすぎず、十分な成果を認めることも大切です。自分の内なる声に耳を傾け、より良い未来に向けた準備を整えましょう。


タロット占いの最中に、カードが逆位置(上下逆さま)で出た場合、そのカードの持っている意味や解釈が変わってきます。一般的には「意味が反転する」「意味が弱まる」「エネルギーが過剰になる」など、さまざまな解釈や理解があります。例えば、「歓喜」という意味の場合には、

正位置反転(逆)弱まる(逆)過剰(逆)
歓喜失望ささやかな喜び陶酔

このように、嬉しさが失望や落胆に変わったり、ちょっとした嬉しさ程度の意味になったり、現実が見えなくなるくらい快楽に浸る、というような可能性を持つカードの解釈になってきます。

逆位置を無視する場合もある
逆位置を使わない占い師さんもいますし、デッキやスプレッドによっても逆位置を無視する場合は多くあります。その場合はカードが「正位置」で持っている意味や解釈をそのまま適用することが多いです。

カラフル三角仕切り

逆位置の世界のカードの占い解釈例

金運を占っていた場合

達成目前での挫折や、予想外の障害に直面する暗示。慎重な行動を。

恋愛(相手の気持ち)の占い結果

先が見えず満たされない思いのまま、関係に終止符を打つ可能性も。

人間関係の占い結果

完璧を求めすぎて関係がぎくしゃくする時期。寛容さを持つことが大切。

仕事運を占っていた場合

成功まであと一歩のところで停滞感が漂う。最後まで気を抜かず取り組むべき。

世界のカードの問いとインスピレーション

タロット占いで世界のカードに出会うということは、あなたの人生が大きな転換期を迎えていることを暗示しています。恋愛、仕事、人間関係など、あらゆる面で調和がとれ、充実した日々を過ごせたり、旅立ちや移転など、新しい環境への移行がスムーズに進む時です。しかし、それは目標達成まであと一歩のところで諦めることを余儀なくされ、心の準備の整わないままに次の展開へと進む可能性も内包しています。良くも悪くも、物事が一段落し、新たなステージへ進む準備が整いつつある時なのかもしれません。

このカードと出会い「タロット 世界 意味」など、思わず検索したその瞬間、あなたはどんな気持ちで、どんなことを占っていたのでしょうか?

真剣な答えを求めて?
背中を押してほしくて?
自分の気持ちを確かめたくて?
解釈の答え合わせをしたくて?

もしかすると、あなたがこのページに辿り着いたのは、偶然ではなく、カードが「ちょっと立ち止まって考えてほしい」と、あなたに語りかけているからなのかもしれません。

ならば、カードに代わって私から問いかけさせてください。

あなたはすでに完成しているのではないですか?

世界のスキルとアドバイス

タロット占いをしている時、「大アルカナ」は私たちに「スキルを問いかけてきている」と思っています。そして、そこでリーディングした問いや技術は、タロット占いを繋いできた人々の百年の知恵であり、人生を生き抜くための至高のアドバイスであると感じています。

では、世界のカードの持つスキルとは何でしょうか?
それは、「終わりを越える技術」だと思うのです。

世界はサークルであり、すべては循環している

「世界」のカードには、円環(サークル)のモチーフが描かれています。これは、「終わり」が「始まり」につながることを示しています。現実の世界でも、歴史は繰り返され、文化や流行も周期的に巡っています。例えば、昔流行ったファッションが数十年後に再び注目されることがあります。これは、世の中の物事が直線的ではなく、循環しているからだと思います。

一つの物事が終わるとき、それは新しい何かが始まるタイミングでもあります。終わりを悲しむのではなく、「次のスタートの合図」と考えることが大切だと思います。

「完了=停止」ではない、次につなげる思考法

何かをやり遂げたとき、「もう終わった」と思ってしまうことがあるかもしれません。しかし、本当にそこで終わりなのでしょうか?

むしろ、達成したからこそ、次の可能性が広がることもあります。たとえば、大きなプロジェクトが完了したとき、「もう終わり」と考えるのではなく、「この経験をどう活かすか?」と考えることで、新しいチャンスが生まれると思います。

スポーツ選手が試合に勝った後も、さらに強くなるためのトレーニングを続けるように、私たちも「終わった」と思わずに、次へとつなげる視点を持つことが大切だと思います。

「世界」の逆位置が教える、終わらせない心構え

タロットで「世界」のカードが出ると、「達成したのに満足できない」「終わらせたくない」といった気持ちになる可能性を表すことがあります。

しかし、それは「まだやるべきことがある」「次のステップを見つけるべき」というサインかもしれません。目標を達成しても、そこから何か新しいことが始まる可能性があるのです。

例えば、夢だった仕事に就いたとしても、そこで終わりではなく、新たな目標が生まれることがあります。大切なのは、「終わり」を怖がるのではなく、「終わることで開かれる新たな扉」に目を向けることだと思います。

まとめ:「終わり」は始まりの合図

「世界」のカードは、一つのサイクルの完結を示していますが、それは「次のステージ」「新しいフェーズ」のスタートでもあります。何かが終わるとき、それは新たな物語のプロローグです。「終わること=なくなること」ではなく、「次へと続く道」だと考えることで、私たちは成長し続けることができると思います。

終わらせることを恐れず、次へとつなげる技術を身につけることが、より充実した人生を生きる秘訣なのではないでしょうか。