
こんにちは!!
神社を巡るのは好きなんだけど、日本の神話って難しそうだし、神様の名前が長いし、漢字が読めないし苦手….なんて方もいらっしゃると思います。
それってすごくもったいない!!と思っていたので、主要な物語だけでも説明できないかな、と思い、簡単な部分だけの流れをご紹介します!(といっても文字数は8000字を超えてしまいましたが涙)
日本の始まり
まず、天の国である高天原(たかまがはら)に次々と神様が誕生していきます。
別天津神の出現
まず、別天津神(ことあまつかみ)と呼ばれる、性別のない特別な存在である五柱の神々があらわれます。
・アメノミナカヌシ【天之御中主神】
・タカミムスヒノカミ【高御産巣日神】
・カミムスヒノカミ【神産巣日神】
(この三柱の神を造化三神とも呼ぶ)
・ウマシアシカビヒコヂノカミ【宇摩志阿斯訶備比古遅神】
・アメノトコタチノカミ【天之常立神】
神代七世の時代
次に神代七世(かみよななよ)と呼ばれる七代の神があらわれます。
現れた神は十二柱いて、最初の二代は性別がなく、一柱を一代と数え、その後は男神・女神を二柱で一代と数えます。
その七代目に、イザナギ・イザナミが生まれ、夫婦となり、日本の国を産み、数々の神を産んでいきます。
・クニノトコタチノカミ【国之常立神】
・トヨグモヌノカミ【豊雲野神】
・ウヒヂニノカミ・ツグヌイノカミ・オオトノヂノカミ・オモダルノカミ
・スヒヂニノカミ・イクグイノカミ・オオトノベノカミ・アヤカシコネノカミ
・イザナギノカミ【伊邪那岐神】
・イザナミノカミ【伊邪那美神】
青文字が男神、赤文字が女神
イザナギ・イザナミの物語
イザナギ・イザナミは地上に作ったオノゴロ島に降り、最初の子であるヒルコを生む。しかし失敗、ヒルコを海に流し、方法を正しながら淡路島を生んだ。
ここから日本列島を次々と生み、その後に様々な神々を生み出していく。
しかし、火の神であるカグツチを産むさいにイザナギは大火傷を負い、この火傷が原因でこの世を去ってしまいます。
イザナギは悲しみ、十拳剣(とつかのつるぎ)でカグツチの首を切り落とし、妻イザナミがいる黄泉の国に行こうと決めるのでありました。
淡路島、四国、隠岐島、九州、対馬、佐渡島、本州、小豆島、姫島などなど
・オオワタツミノカミ【大綿津見神】
・オオヤマツミノカミ【大山津見神】
・オオゲツヒメノカミ
・カグツチ
・ワクムスヒノカミ【和久産巣日神】
などなど
・タケミカヅチノオノカミ【建御雷之男神】
などなど
・ナキサワメ【泣沢女神】
黄泉の国へと辿り着いたイザナギは、イザナミを見つけたのですが、すでにイザナミは黄泉の国の食べ物を口にしており、地上の世界には戻れない身であることを知りました。イザナミは、「なんとかならないか黄泉の国の神様へ相談しに行って来る」と言い、「くれぐれも私の姿を見ないように待ってて」と言い残すと、もう声が聞こえなくなりました。
そこから、いくら待っても戻って来ないイザナミ。待ちきれなくなったイザナミは暗い黄泉の国に火をともし、イザナミの声がしていた方を見回しました。すると….そこには、朽ちて醜い姿となった妻イザナミが横たわっていました。
驚きと恐ろしさで、思わず逃げ出すイザナギ。変わり果てた姿を見られたイザナミは「よくも私に恥をかかせたな」と怒りの形相で追いかけて来ます。
ようやく逃げ切ったイザナギは黄泉の国の入口を大きな岩で塞ぎました。するとその岩の向こうから「これから、あなたの国の人を一日に千人殺そう」とイザナミの悔しそうな声が聞こえてきました。
イザナギはその声にこたえるように「それなら私は一日に千五百の産屋を建てることにしよう」と言いました。
そこから一日に千人が死に、千五百人が生まれる世界になったのです。
アマテラス、ツクヨミ、スサノオの誕生
イザナギの禊
黄泉の国から戻ったイザナギは、黄泉の国で被った穢れを祓うために、「筑紫の日向の橘(たちばな)の小戸(おど)の阿波岐原(あわきはら)」に向かい禊(みそぎ)祓(はら)えをしました。
その時、イザナギから様々な神が生まれたのですが、左眼からアマテラスオオミカミ【天照大御神】、右眼からツクヨミノミコト【月読命】、鼻からスサノオノミコト【建速須佐之男命】の最も貴いとされる三貴子(みはしらのうずのみこ)が生まれました。
イザナギはアマテラスに天の国である高天原を治めるように指示を出し、ツクヨミには夜の世界を、スサノオには海原の支配をそれぞれ命じました。
・衣を脱ぐ時にチマタノカミ(道俣神)など十二神が生まれる
・川(池)の中流に潜って身を清めたとき、ヤソマガツヒノカミ、オオマガツヒノカミの二神が生まれる
・その禍(災厄)を直すために、カムナオビノカミ、オオナオビノカミ、イズノメの三神が生まれる
水の底・中・表面で身を清めた時に、
・ソコワタツミノカミ【底津綿津見神】
・ナカワタツミノカミ【中津綿津見神】
・ウワワタツミノカミ【上津綿津見神】
・ソコツツノオノカミ【底筒之男神】
・ナカツツノオノカミ【中筒之男神】
・ウワツツノオノカミ【上筒之男神】
それぞれ綿津見三神・住吉三神と呼ばれる神々が生まれました。
そして神々の中でも尊い
・アマテラスオオミカミ【天照大御神】
・ツクヨミノミコト【月読命】
・スサノオノミコト【建速須佐之男命】
が生まれました。
アマテラスとスサノオの物語
父イザナギに海原を治めるようにと命じられたスサノオは、しかし母イザナミのいる根の国(黄泉の国)に行きたいと泣いてばかりいました。そのことに怒ったイザナギは、スサノオを追放します。
追放されたスサノオは、根の国に向かう前に、姉アマテラスに別れの挨拶をしようと、アマテラスの治める高天原に登りました。乱暴な弟スサノオが高天原に近づいていることを知ったアマテラスは、弟スサノオが高天原を攻めに来たと思い、武装してスサノオを待ち構えました。
あらぬ疑いをうけたスサノオは、自身の身の潔白を証明するために、誓約(うけい)という占いを提案します。
うけいとは…あらかじめ「神意がAにあればA’が起こる、神意がBにあれば、B’が起こる」と宣言を行い、現実にA’とB’のどちらが起こるかによって、神意がいずれにあるかを判断する
wiki/うけい
姉弟の誓約
誓約(うけい)をするために、「お互いの持ち物から子ども生もう」というスサノオの提案をアマテラスは了承し、スサノオの腰の十拳剣(とつかのつるぎ)を三段に折ってから天の真名井(あめのまない)で清めてから、口に含み、噛み砕きました。そして口から霧のような息を吹き出すと、そこから三柱の女神が生まれました。
今度は、スサノオがアマテラスの身につけている玉飾りなどを清め、噛み砕き、霧のように吐き出すと、五柱の男神が生まれました。
アマテラス大神は「後から生まれた五柱の男神は、私の持ち物から生まれたので、我が子である。」と言いました。それに対しスサノオは、「私の心が清いから、私の生んだ子は力の弱い女神だったのです」と自分が高天原に攻め入る気がないことを証明しました。
・ダゴリヒメノカミ【田心姫神】
・イチキシマヒメノカミ【市杵島姫神】
・タキツヒメノカミ【湍津姫神】
この三女神は宗像三女神と呼ばれています
・アメノオシホミミ【天忍穂耳尊】
・アメノホヒ【天穂日命】
・アマツヒコネ
・イクツヒコネ
・クマノクスビ
アメノオシホミミは、正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊(まさかつあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)ととてつもなく長い名前を持っています。このことからも、とても重要な神様だということが分かると思います。
アマテラス大神の岩戸隠れ
身の潔白を証明したスサノオは、しばらく姉の治める高天原に滞在することにしました。
誓約(うけい)に勝った荒ぶる神スサノオは、好き放題に数々の乱暴なことをするのに(田畑の道を壊したり、新築の家に糞尿を巻きらしたり)、姉であるアマテラス大神は弟に注意をしないばかりか、かばうような発言をするので、高天原の神々は頭を悩ませていました。
そんなある日、アマテラスが大事にしていた神殿で、天の服織女(はたおりめ)が織物をしている所へ、荒ぶる神スサノオが、生きたまま皮を剥いで暴れる馬を投げ込みました。

なんてこと..
それを知ったアマテラス大神は、さすがに恐ろしくなってしまい、天岩戸の中に隠れ、閉じこもってしまいました。
岩戸開き
アマテラス大神が隠れると、世界は闇に包まれ、様々な災いが起こるようになってしまいました。
そこで、高天原の八百万(やおよろず)の神々は、天の安河原に集まり、アマテラス大神を天岩戸から出す方法を話し合いました。そこでのオモイカネノカミ(思金神)の案を採用し、様々な占いや儀式を行ったり、八咫鏡(やたのかがみ)や八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)を準備したりしました。
そして力のあるアメノタジカラオを岩戸の脇に隠れて立たせ、芸能の神であるアメノウズメを音楽に合わせて舞い踊らせました。踊っているうちに神がかりしたアメノウズメは、衣装を脱ぎだすと、胸や陰部を露出させながら踊りを続けました。
そして、そのタイミングで八百万の神々は、高天原に鳴り響くような大きな声で一斉に笑い始めました
・オモイカネノカミ【思金神】は、高天原(たかまがはら)の初めに誕生した神、タカミムスヒの子供で、アメノウズメ【天宇受売命】は、オモイカネの兄弟の子、つまりタカミムスヒの孫にあたります。
・アメノタジカラオ【天之手力男神】はオモイカネの子供とされることもあります
・ここで出てくる八咫鏡(やたのかがみ)、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)は、それぞれ日本神話の三種の神器の一つとされています。
・もう一つの神器である、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)、別名・草薙剣(くさなぎのつるぎ)は後の神話に登場します。
岩戸の中で笑い声を聞いていたアマテラスは、「私がいないと世界は暗いはずなのに、なぜ神々は笑っているのだろう?」と不思議に思い、そっと岩戸を開け、その隙間から声をかけます。
アメノウズメは、「あなた様より貴い神が表れたので、喜んでいるところです」と踊りながら答えました。
ますます不審に思ったアマテラス大神は、自信の光が映って光っている八咫鏡(やたのかがみ)をもっと覗き込もうと、岩戸をさらに開けました。その時、脇に隠れていたアメノタジカラオが、アマテラスの手を取り、岩戸の外へと引っ張り出しました。
再び光を取り戻した世界に喜んだ八百万の神々は、すぐに岩戸に注連縄(しめなわ)を張り、「もうこの中には入らないでください」とアマテラス大神にお願いしました。
スサノオのヤマタノオロチ退治
アマテラス大神を岩戸に隠れさせるほどの悪行を働いたスサノオは、(髭を剃り、手足の爪を抜き、貢物を出させる罰を与えてから)高天原から追放されてしまいました。

父と姉から二度の追放!
空腹のスサノオはオオゲツヒメに食べ物を要求すると、オオゲツヒメ神は自分の鼻や口、尻の穴から、次々に食べ物を出しました。それをみたスサノオは「汚い」と思い、オオゲツヒメを殺しました。するとオオゲツヒメ神の身体は、蚕・稲・粟・小豆・麦・大豆に変わり、その種を持って地上に向かいました。

反省してない気がする….

今、我々がお米を食べられるのも、そんな犠牲があったからなんじゃな
スサノオは、高天原から根の国に向かう途中の地上の国、出雲国に降り立ち、そこでオオヤマツミノカミの孫娘であるクシナダヒメ(櫛名田比売)に出会います。
美しいクシナダヒメを囲んで両親(アシナヅチ・テナヅチ)が泣いてばかりいるので、スサノオが理由を聞くと、「山からやってくる怪物にクシナダヒメを生贄に出さなければならないことが悲しい」と答えました。
詳しく聞けば、、毎年一人ずつ娘が食べられ、このままだと今年は、最後の娘であるクシナダヒメも食べられてしまうということでした。
・オオヤマツミはイザナギ・イザナミの子ですが、山の神として古くから地上の世界を治めていました。
・こういった古くから地の国に降り立っていた神を「国津神(くにつかみ)」と呼び、高天原にいる神々を「天津神(あまつかみ)」と呼びます。
・国津神のいる地の国は、葦原中国(あしはらのなかつくに)と呼ばれ、高天原と黄泉の国(根の国)の間にあると考えられています。
その話を聞いたスサノオは、クシナダヒメとの結婚を条件に、ヤマタノオロチ退治を引き受けます。
追放されたとはいえ、最高神アマテラス大神の弟であるスサノオは、その神通力と知恵を活かし、8つの頭を持つヤマタノオロチを強い酒に酔わせ、眠ったところを切り刻んで退治ました。
オロチの尾の部分を切ると、硬いものが当たり、スサノオの剣が欠けたので、尾をさいてその硬いものを引っ張り出すと、とても立派な剣が出てきました。
・スサノオはヤマタノオロチの尾から出てきた剣を、姉アマテラス大神に献上しました。
・これを天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)、別名・草薙剣(くさなぎのつるぎ)と呼び、三種の神器の一つになっています。
国づくりと国ゆずり
ヤマタノオロチを退治し、クシナダヒメと結婚したスサノオは、出雲の各地をめぐり、「すがすがしく気持ちが良い」と思う場所に宮殿を建てて住みました。そこの地名は今でも須賀と呼ばれていますが、そこでスサノオは日本最古、つまり日本で初めての和歌を詠みました。
「“八雲立つ 出雲八重垣(やえがき) 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を”」という和歌が日本で初めての和歌になります。

「たくさん雲が重なって、妻を籠らせるために作った新居の周りに、まるで垣を作っているかのように浮かんでいる、立派な垣じゃないか」というような意味でしょうか。

大好きな人との結婚を、空や風や雲にも祝福されているような気になったのでしょうね!

ロマンチック!!
大国主の国づくり
ここから時代は変わり、スサノオから六代目の子孫、オオクニヌシ【大国主】の建国神話に移っていきます。オオクニヌシはダイコクさまとも呼ばれ、他にも、オオアナムヂ(大穴牟遅神)やヤチホコ、アシハラノシコオ、オオクニタマ、イワノオオカミ、などなどたくさんの別名を持っています。
そしてオオクニヌシは、「悪知恵を働いた罰を受け怪我をして泣いていたうさぎに、オオクニヌシのおおぜいの兄弟は、嘘の治療法を教えてさらにいじめていたけれど、心の優しいオオクニヌシだけは、本当の治療法を教えた」、という因幡の白兎の話の主人公でもあります。
それから、オオクニヌシは、美しい女神に気に入られたり、そのせいで兄弟に殺されたり、母と天の神の力で生き返ったりしながら、スサノオのいる根の国に逃げるように指示を出された。そして根の国でスサノオの娘のスセリビメと恋に落ちたが、ここでも、スサノオから蛇や蜂やムカデを使い殺されそうになったり、火を付けられて殺されそうになったが、ことごとくスセリビメの協力で命を助けられ、ついにスサノオの元からも逃げ切ることができました。

壮絶!!
スサノオから弓矢と太刀を奪って逃げていたオオクニヌシは、黄泉の国と地上の境目に来た時に、スサノオから「お前の持つ武器で、お前の兄弟を追い払え、そしてスセリビメと結婚し立派な宮殿を建てて住むがよい」との言葉をもらいました。
そして、地上に戻ったオオクニヌシは、スサノオの言葉どおりに、スセリビメを正妻にして、意地悪な兄弟を追い払い、出雲に立派な宮殿を建て、国作りをはじめました。
国ゆずり
オオクニヌシは様々な活動を行い、地上の国・葦原中国(あしはらのなかつくに)を美しく理想の形に完成させました。しかし、その頃、天津神(あまつかみ)である高天原に住むアマテラス大神は、「葦原中国は、わたしの子が治めるべきである」と葦原中国の平定を息子であるアメノオシホミミに命じます。
しかしアメノオシホミミは、「かの国は大変騒がしく、私の手に負えません」と葦原中国の状況をアマテラスに報告する。そこで八百万の神々で集まり会議をし、アメノホヒを派遣したり、アメノワカヒコを向かわせたりした。だが、いずれもオオクニヌシを気に入り、地上で住むようになり、何年経っても高天原へは戻りませんでした。
そこで次に、アマテラスはタケミカヅチ神を派遣することに決めました。地上に降り立ったタケミカヅチは、オオクニヌシに国を明け渡すように言いました。しかしオオクニヌシは「私は構いませんが、私の息子たちに聞かないとお答えできません」と答えました。そこで、タケミナカタは、オオクニヌシの息子のコトシロヌシを呼び出し同意を得て、もう一人の息子のタケミナカタと力比べをして、これをねじ伏せ、オオクニヌシに報告し、「それでは、天津神にこの国を差し上げます」と約束させ、オオクニヌシの作った国を貰い受け、葦原中国を平定し、高天原へと帰っていきました。
天孫降臨(てんそんこうりん)
高天原に住む、アマテラス大神とタカミムスヒ神は、アマテラスの息子アメノオシホミミに「地上の平定が終わったので、地上に向かい治めなさい」と命じましたが、アメノオシホミミは「平定の準備をしている間に子供が生まれましたので、その子を向かわせるべきでしょう」と答えました。
そこで、アメノオシホミミとタカミムスヒの娘との子である、ニニギノミコト【瓊瓊杵尊】に地上を治める主として天降(あまくだ)りをさせることにしました。

天(アマテラス)の孫が降りてきたから、天孫降臨なんですね!
準備が整ったニニギノミコトは、アマテラス大神から三種の神器を授かり、途中でサルタヒコ神の案内を受けながら、古代九州の日向、今の宮崎県高千穂あたりに降臨しました。
ニニギノミコトは国津神であるオオヤマツミの娘、コノハナサクヤヒメ【木花之佐久夜毘売】に求婚、オオヤマツミは喜び、コノハナサクヤヒメの姉であるイワナガヒメ【石長比売】と共に嫁がせようとしたが、ニニギノミコトは醜いイワナガヒメを送り返した。父親のオオヤマツミは、イワナガヒメも一緒に妻にしたら、天津神の御子は岩のように永遠の命になるはずだったのに、と怒った。そこから天津神の子孫の寿命も人間と同じようにはかなくなってしまったといわれています。
●海幸彦・山幸彦
ニニギとサクヤヒメは、海幸彦と山幸彦(ホオリノミコト/火折尊)を生みました。兄である海幸彦の釣り針を失くした山幸彦は、神の助けを受けながら海の神の宮殿にたどり着きます。そこで海の神オオワタツミノカミの娘であるトヨタマヒメ【豊玉姫】に歓迎され、御子を授かりました。その子の名は、ウガヤフキアエズと言います。
●ウガヤフキアエズ
ウガヤフキアエズは、アマツヒコヒコナギサタケウガヤフキアエズノミコト【天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命】や、ヒコナギサタケウガヤフキアエズノミコト【彦波瀲武鸕鶿草葺不合尊】という長い名前を持っています。ウガヤフキアエズは、母であるトヨタマヒメの妹のタマヨリヒメ【玉依毘売】を娶り、四人の子供を授かりました。
神武東征
ヒコホホデミ【彦火々出見】、イワレビコノミコト【磐余彦尊】と呼ばれる、ウガヤフキアエズの第四子は、のちに神武天皇と呼ばれる日本で最初の天皇となります。このイワレビコは大和(ヤマト)を支配するために兄弟と共に宮崎県の日向から、奈良県の大和へと向かいます。
時間をかけて準備を整えながら、東へ向かい、抵抗する大和の指導者ナガスネヒコを破り、大和の平定に成功した。イワレビコは、大和の橿原宮で初代天皇に即位し、神武天皇となりました。
以上が、神々の起こりから国の始まり、人代の初代天皇までの日本の神話となります。
神社でお参りする時に、神話のどの神様が祀られているのかを知っておくと、もっと楽しめますし、ご利益も大きくなると思います!

最後までお読みいただき、ありがとうございました

いつかヤマトタケル【日本武尊】のお話も聞いてくださいね!